高血圧になりにくくするためのバランスの取れた食事とは?薬剤師が解説!

私の勤務する薬局には、高血圧で受診されている方がかなり多くいます。

高血圧はやはり食生活がかなり影響を与えており、高血圧の予防、進行を遅らせるためには適切な食生活にすることがとても重要になってきます。

この記事では、高血圧の予防や悪化させないために推奨されている控えた方が良い成分や、積極的に摂り入れた方が良い成分について解説していきます。

塩分の摂取を控える

塩分の摂り過ぎが高血圧の原因になるというのはみなさんご存じかと思います。

では、塩分の摂り過ぎが良くないのは知ってるけど、実際のところどれくらいが適量なのかを知っている方は少ないかと思います。

日本人の食事摂取基準によると健康な日本人の成人男女が当面目標とすべき1日の食塩摂取量は各々7.5g未満と6.5g未満とされています。

ちなみに今の日本人は厚生労働省の生活習慣病予防のための健康情報サイトによると、男女で平均してみると1日あたり10g前後を摂取しています。

すでに高血圧の方や慢性腎臓病の方については重症化予防の観点から1日あたり6g未満にすることが推奨されています。

先ほど成人男女が当面目標とすべき1日の食塩摂取量は各々7.5g未満と6.5g未満と書いていましたが、高血圧を予防すると考えたら同じく1日あたり6g未満にすることが望ましいです。

1日あたり6g未満での具体的な食事の献立はhttps://www.toride-medical.or.jp/department/eiyou/201-genen.htmlのページに載っているので参考にしてみてください。

カリウムを豊富に含む食品を取り入れる

カリウムは腎臓でナトリウム(塩分)を排泄する作用があり、ナトリウムの排泄によって体内のナトリウムバランスを調整することで血圧を正常に保つのに役立ちます。

バナナ、オレンジ、野菜、豆類などにカリウムは豊富に含まれているので、積極的に取り入れましょう。

心臓に良い脂肪を選ぶ

脂肪はコレステロールの値を上昇させそうで、出来るなら減らしたいものと思うかもしれませんが、実は心臓にいい脂肪というのも存在します。

心臓に良いとされる脂肪にはオメガ3脂肪酸を多く含む魚(サーモン、マグロなど)、オリーブオイル、ナッツ、アボカドが挙げられます。

ちなみに摂りすぎると健康に良くないと言われている脂肪はトランス脂肪酸や飽和脂肪酸で、過剰に摂取するとLDLコレステロールを増やし、HDLコレステロールを減らすため、心血管疾患のリスクを高める可能性があります。

全粒穀物を基本に

全粒穀物に含まれる食物繊維は、消化を遅らせることで血糖値の急激な上昇を抑制し、インスリン感受性を改善します。インスリン抵抗性は高血圧のリスク要因の一つとなっている為、高血圧の予防に効果があります。

全粒穀物とは玄米やオーツ麦(オートミール)などの穀物の三つの主要な部分である外皮(ふすま)、胚乳、胚芽をすべて含んだ状態で加工された穀物のことを言います。

全粒穀物は栄養価が高く、食物繊維、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質などを豊富に含んでいます。そのため、全粒穀物の摂取は健康に多くのメリットがあり、特に心血管疾患や2型糖尿病などのリスクを減らすとされています。また、消化を促進し、満腹感を長く保つことから、体重管理にも役立つと考えられています。

果物と野菜をたっぷりと

果物と野菜はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、血圧を下げるのに役立ちます。

特に野菜や果物に豊富に含まれるカリウムは体の中の塩分を外に排出しようとする作用があるので、塩分の摂りすぎによる血圧の上昇に効果があります。

つまり適切なカリウム摂取量を保つことは、高血圧の予防や管理に役立つとされています。

ただし、腎機能が低下している場合はカリウムの摂取量に注意が必要です。

腎機能が低下していると尿で排泄されるカリウムの量が減少し、血液中のカリウム濃度が高くなる可能性があります。

血液中のカリウムの濃度が高くなりすぎると高カリウム血症と呼ばれる状態になり、悪心、嘔吐、筋肉・神経症状、不整脈などの症状を引き起こす可能性があります。

高血圧予防のための食事例

具体的な食事例を出してみました。

朝食:全粒粉パンにアボカドと卵、サイドにオレンジスライス
昼食:キヌアサラダ、豆類、野菜、オリーブオイルとレモン汁のドレッシング
夕食:焼き魚、蒸し野菜、玄米

正直毎回考えるのはかなり大変ですね。

それに料理をする時間などを考えると現代社会ではなかなか厳しいかもしれません。

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このような冷凍タイプの弁当であれば、しっかり塩分の量も考えられていますし、何より栄養バランスもしっかりと計算されています。

晩ご飯をコンビニ弁当で済ませてしまっている方や、時間がなくて自炊することができない方にとってはレンジでチンするだけで栄養バランスのしっかりしたお弁当を食べれるのはいいと思います

1食721円と、そこまで高すぎることがないのもいいポイントだと思います。

まとめ

高血圧予防のための食事は、塩分の摂取量を減らすことが重要で、他にはカリウムを豊富に含む食品を摂り入れたり、心臓に良い脂肪や全粒穀物、果物、野菜を豊富に含むバランスの取れた食事を意識することが重要です。

毎日の食生活をこれらに変更していくことで、高血圧のリスクを減らすだけでなく、その他の生活習慣病の予防にもつながり、全体的な健康を向上させることができます。

この記事を書いた人 Wrote this article

ゆうぞう

みなさんこんにちは! このサイトを運営しているゆうぞうと申します。 現在はとある調剤薬局で管理薬剤師をしております。 このサイトでは将来生活習慣病で困ることの無いように、今からできる対策などについて情報発信していきます。

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