青汁で生活習慣病を防ぐ?大麦若葉とケールの栄養効果を薬剤師が解説!

「最近、健康診断の数値がちょっと気になり始めた…」

「野菜、ちゃんと摂れてないかも…」

そんな不安を感じたこと、ありませんか?

現代社会では、忙しさやストレスの影響もあり、ついついコンビニ食や外食に頼りがちになりますよね。私自身も薬剤師として働きながら、3児の子育てに奮闘する中で、毎日の食生活が完璧とは到底言えないと感じています。

そして、40歳を過ぎた頃から気になり始めるのが、「生活習慣病」というキーワード。

高血圧・糖尿病・脂質異常症など、最初は自覚症状がなくても、放っておくと将来的に心筋梗塞や脳卒中といった重大な疾患につながることもあります。

生活習慣病は、名前の通り「毎日の生活習慣」に大きく影響される病気です。つまり、早めに食生活や運動習慣を見直すことで、予防が可能な病気でもあるのです。

そんな中、ここ最近改めて注目されているのが「青汁」。

一昔前の「苦くてまずい健康飲料」というイメージからは大きく進化し、今では抹茶のような味わいで飲みやすい製品も多く登場しています。

そして青汁の原料として代表的な「大麦若葉」や「ケール」には、生活習慣病のリスク因子とされる酸化ストレスや腸内環境に関係する栄養素が豊富に含まれているのです。

とはいえ、「青汁って結局何が良いの?」「本当に生活習慣病の予防に役立つの?」と疑問に感じている方も多いと思います。

この記事では、現役薬剤師の視点から、青汁の基本的な役割、そして原材料である「大麦若葉」と「ケール」の違いや特徴、さらに生活習慣病の予防にどのように関わるのかを科学的根拠を交えながら詳しく解説していきます。

健康的な暮らしを目指す第一歩として、「飲む野菜」である青汁がどれほど有効かを一緒に見ていきましょう。

そもそも生活習慣病とは?なぜ予防が必要なのか

「生活習慣病」という言葉はよく耳にしますが、具体的にどんな病気を指すのか、明確に理解している人は意外と少ないかもしれません。

生活習慣病とは、日々の食生活・運動不足・喫煙・飲酒・ストレスといった習慣が深く関わり、徐々に進行していく慢性的な病気の総称です。

代表的な疾患には、以下のようなものがあります:

  • 高血圧症
  • 糖尿病(2型)
  • 脂質異常症(高LDLコレステロール・中性脂肪)
  • 動脈硬化
  • 心筋梗塞・脳梗塞などの血管障害

これらは初期の段階ではほとんど自覚症状がなく、気づいたときには病気が進行しているというケースも少なくありません。

たとえば、糖尿病に関しては、発症から数年経ってから網膜症や腎症、神経障害などの合併症が現れることがあります。また、高血圧も自覚症状が出にくい病気のひとつです。

生活習慣病は“予防できる”病気

しかし、これらの病気は「生活習慣病」と呼ばれるだけあって、日々の生活を見直すことで予防・改善が期待できるのが特徴です。

厚生労働省が公開している国民健康・栄養調査でも、日本人の野菜摂取量が長年にわたって目標値を下回っており、食生活の改善が急務であるとされています※1

また、日本人の死因の約6割が生活習慣病に関連するとされており、生活習慣病の予防は、個人の健康だけでなく社会全体の課題とも言えるのです。

医療費全体の中でも生活習慣病関連の治療が占める割合は大きく、厚労省は「健康寿命の延伸」と「医療費の適正化」のためにも、生活習慣の改善を強く推奨しています。

予防のカギは「早めの習慣づくり」

生活習慣病は、症状がないからといって油断してしまいがちです。けれども実際には、知らない間に動脈硬化が進行していたり、血糖値が高くなっていたりというケースも珍しくありません。

薬剤師として感じるのは、「まだ症状がないうちから、健康的な習慣を意識することが何より大切」だということです。

特別なことをしなくても、野菜をしっかり摂る、適度な運動を取り入れる、睡眠を大事にする――そうした小さな積み重ねが、将来の健康につながっていきます。

次の章では、その中でも現代人に不足しがちな“野菜の栄養”を補う手段として注目されている「青汁」について詳しくご紹介していきます。

青汁が注目される理由とは?“飲む野菜”としての実力

「青汁」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?

「健康には良さそうだけど、苦くて続けられなさそう…」という方もいるかもしれません。

しかし最近の青汁は、そんな“昔ながらのまずい飲み物”というイメージとはずいぶん変わってきています。

青汁とは、主に大麦若葉・ケール・明日葉などの緑葉野菜を原料として粉末や液体に加工した飲料のことを指します。

中でも、「大麦若葉」と「ケール」は、代表的な原料として多くの青汁製品に使用されています。

野菜不足の現代人にぴったりの栄養補助食品

厚生労働省が掲げる成人1日あたりの野菜摂取目標量は350gですが、令和4年度の国民健康・栄養調査によると、日本人の平均摂取量は約281gにとどまっています※2

野菜が不足すると、以下のようなリスクが高まる可能性があるとされています:

  • ● 食物繊維不足による便秘や腸内環境の悪化
  • ● 抗酸化ビタミンの不足による免疫力低下
  • ● ミネラル不足による代謝の低下

こうした背景から、青汁は「手軽に野菜の栄養を補える方法」として注目を集めています。

青汁に含まれる主な栄養素とは?

青汁の栄養価は原料によって異なりますが、一般的に以下のような栄養素が豊富に含まれています:

  • 食物繊維:腸内環境を整える
  • ビタミンC・E・K:抗酸化作用、血液や骨の健康維持に
  • カルシウム・マグネシウム:神経伝達や代謝に関与
  • 葉緑素(クロロフィル):体内の老廃物を排出する働きが注目

このように、青汁はまさに「飲む野菜」とも呼べる健康補助食品です。

続けやすさが格段にアップしている

最近では味や溶けやすさ、飲みやすさに配慮された製品が増えており、「苦くて無理…」という方にも選ばれやすくなっています。

抹茶風味やフルーツミックスなど、バリエーションも豊富で、牛乳や豆乳と混ぜてアレンジすることで子どもでも飲みやすい工夫がされています。

また、スティックタイプで個包装になっている製品も多く、職場や外出先でも手軽に取り入れやすいのも魅力のひとつです。

青汁は“健康習慣の入り口”として最適

「何か健康のために始めたいけど、何から手をつければいいかわからない」という方には、まず1日1杯の青汁からスタートしてみるのがオススメです。

野菜不足を補うという目的はもちろん、「自分の健康に気をつかう」という意識づくりにもつながります。

次の章では、そんな青汁の原料として代表的な「大麦若葉」と「ケール」の違いについて、栄養成分や効果的な選び方を比較しながらご紹介します。

大麦若葉とケール、栄養はどう違う?効果的な選び方

青汁の原材料としてよく使われている「大麦若葉」と「ケール」。

どちらも健康に良さそうというイメージはあるものの、実際には栄養成分や味わい、目的に合わせた選び方に違いがあります。

【大麦若葉】バランスの良さと飲みやすさが魅力

大麦若葉は、まだ穂が出る前の若い大麦の葉を乾燥・粉砕したものです。

主な栄養素としては以下の通り:

  • 食物繊維:腸内環境を整えるサポート
  • SOD様作用成分:活性酸素を除去する抗酸化力に注目
  • ビタミンC・E・K、カリウム、マグネシウム:ミネラルバランスの補助に

大麦若葉はクセが少なく、苦味や青臭さも控えめであるため、青汁初心者や家族で飲みたい方にもおすすめです。

また、抗酸化作用が期待される成分が豊富に含まれているため、酸化ストレスによる生活習慣病リスクの低減を意識している方にも向いています。

【ケール】栄養価の高さは野菜界トップクラス

一方のケールはキャベツの原種にあたる野菜で、青汁の原料として最も古くから使われてきた歴史があります。

注目される栄養素はこちら:

  • βカロテン・ビタミンC・E:強力な抗酸化ビタミン群
  • ルテイン:目の健康維持に関与
  • カルシウム:骨の健康サポート

ケールの青汁は「とにかく栄養価を重視したい」という方に非常に適しています。

ただし、やや青臭く、苦味も強めなため、飲みやすさを重視する方には慣れが必要かもしれません。

【どちらを選ぶ?】目的に応じた青汁選びのポイント

大麦若葉とケールにはそれぞれ得意な分野があります。どちらを選ぶかは、あなたが「どんな目的で青汁を取り入れるか」によって変わってきます。

項目大麦若葉ケール
飲みやすさ◎ 苦味が少なく抹茶風△ 青臭く苦味が強い
栄養バランス〇 バランス型◎ 栄養価重視型
抗酸化成分SOD様作用などβカロテン・ルテインなど
価格帯手ごろやや高め
おすすめの人初心者・家族向け本格的に栄養重視したい方

最近では、この2つをバランスよくブレンドした製品や、乳酸菌や酵素をプラスした機能性青汁も登場しています。

次の章では、実際にどんな製品があるのか、目的別におすすめの青汁をご紹介していきます。

青汁は生活習慣病の予防にどこまで効果があるのか?薬剤師の視点から

ここまで、青汁の栄養素や種類についてご紹介してきましたが、実際に「生活習慣病の予防」との関係はどうなのでしょうか?

薬剤師という立場から申し上げると、青汁はあくまで栄養補助食品であり、「飲めば病気が防げる」といった医薬品のような効果効能はありません

ですが、青汁に含まれる栄養素の中には、生活習慣病のリスク要因である酸化ストレス、腸内環境、食物繊維不足などにアプローチする栄養素が多く含まれており、間接的な予防サポートには非常に優れていると考えています。

青汁が“予防のきっかけ”として有効な理由

たとえば、抗酸化ビタミン(ビタミンC、E、βカロテン)やSOD様作用成分は、体内の酸化を抑える働きがあるとされ、動脈硬化などの原因となる活性酸素の発生に対抗する力が注目されています。

また、食物繊維が豊富な青汁は、腸内環境を整え、腸内フローラのバランス改善を通じて代謝や免疫力にも関係してくる可能性があると言われています。

このような成分の働きは、多くの研究でも明らかになってきており、日々の栄養バランスを底上げする手段として、青汁は極めて合理的な選択肢と言えるでしょう。

ライフスタイル別におすすめしたい青汁

生活習慣病の予防は、いかに毎日続けられるかが非常に重要なポイントです。

以下では、日常のライフスタイルに合わせた青汁の選び方と、実際のおすすめ商品を紹介します。

◎ 忙しくても飲みやすさ重視の方に|こどもバナナ青汁

野菜不足を感じているけれど、青汁は苦手…という方には、株式会社エメトレの「こどもバナナ青汁」がおすすめです。

こちらは国産大麦若葉に加えて、バナナ果汁・オリゴ糖・乳酸菌などを配合し、フルーツ風味で非常に飲みやすいのが特徴。

お子さまはもちろん、青汁初心者や青臭さが苦手な方でも、ヨーグルトや牛乳に混ぜることで美味しく栄養補給ができます。

スティックタイプで個包装、毎日続けやすく、ご家族での健康習慣づくりにぴったりです。

→ 公式サイトで「こどもバナナ青汁」を見てみる

◎ ケールの力と乳酸菌を取り入れたい方に|プレミアム乳青

もう少し本格的に栄養バランスを整えたいという方には、株式会社リアルメイトの「プレミアム乳青」がおすすめです。

この青汁は九州産ケールを主原料に、植物性乳酸菌(EC-12)、ビフィズス菌、さらに国産大麦若葉やビタミン類もブレンドされた、まさに“健康特化型”の製品です。

ケールの青臭さをまろやかな抹茶風味で仕上げており、無添加・無香料・砂糖不使用という点も安心材料。

腸内環境と栄養バランスを同時に整えたい方にぴったりな一品です。

→ 公式サイトで「プレミアム乳青」を見てみる

青汁は“体を整える土台づくり”にぴったり

青汁は薬ではありません。しかし、現代人の不足しがちな栄養を手軽に補うことができるという点では、生活習慣病の「予防意識」を高めるきっかけとして非常に優秀です。

「気になっているけど何もしてない…」という方こそ、まずは1日1杯の青汁から始めてみませんか?

まとめ:青汁は生活習慣病予防の第一歩になる

生活習慣病は、気づかないうちに少しずつ進行してしまう“サイレントな病気”です。

しかし、その多くは毎日の小さな習慣を見直すことで、リスクを減らすことができる「予防できる病気」でもあります。

野菜不足、運動不足、睡眠の質、ストレス…。どれも一気に改善するのは難しいけれど、まずは「できることから始めてみる」のが健康づくりの第一歩です。

その中で青汁は、現代人に不足しがちな野菜の栄養を手軽に補い、生活リズムに無理なく取り入れられる存在として、とても優れた選択肢だと感じています。

特に、大麦若葉やケールには、抗酸化成分・食物繊維・ビタミン・ミネラルといった、生活習慣病の予防をサポートする栄養素が豊富に含まれています。

もちろん青汁は薬ではなく、青汁だけで病気を防げるわけではありません。

ですが、毎日の食事や生活を「ちょっとだけ意識する」ことのきっかけとして、青汁を取り入れてみるのはとても前向きな選択です。

薬剤師としてのおすすめの取り入れ方

  • ● 朝食に1杯プラスすることで、1日の栄養スタートをサポート
  • ● 外食やコンビニ食が続いた日には、翌朝のリセット習慣として
  • ● 家族みんなで「健康習慣」として取り入れるのも◎

実際に、青汁を毎日の健康ルーティンに取り入れている患者さんの中には、「風邪をひきにくくなった気がする」「便通が整った」と実感されている方も多くいらっしゃいます。

もちろん、体感には個人差がありますし、すぐに変化が出るものでもありません。

それでも、「今日から青汁を飲んでみようかな」と思ったその瞬間から、あなたの健康意識は確実に前へ進んでいます。

未来の自分に、今できることを

将来の自分が健康であるために――。

今の自分ができる、小さな一歩。

それが、1日1杯の青汁かもしれません。

無理せず、焦らず、楽しみながら。

あなたに合った青汁を見つけて、今日から健康習慣をはじめてみませんか?

この記事を書いた人 Wrote this article

ゆうぞう

みなさんこんにちは! このサイトを運営しているゆうぞうと申します。 現在はとある調剤薬局で管理薬剤師をしております。 このサイトでは将来生活習慣病で困ることの無いように、今からできる対策などについて情報発信していきます。

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