皆さんはちゃんと朝食を食べていますか?
朝ご飯を食べない人はなんと、10人に1人くらいの割合で存在しているみたいです。
そのなかでも20~30歳代で朝ご飯を食べない人の割合が多くなっているみたいです。
ちなみに私も30代で、高校生のころから朝食を食べない派の人間でした。
そんな私なのですが、仕事柄健康について勉強することが多くその中で
朝食を抜くと糖尿病になるリスクが高くなる
というものを目にしてしまいました。
この記事では朝食を抜くとなぜ糖尿病になるリスクが増えるのかについて薬剤師が解説します。
朝食をとることが大事な理由
朝食を抜くと糖尿病になるリスクが高くなるわけなのですが、その前に朝食をとることの必要性について血糖値に関する事を説明します。
脳のエネルギー源であるブドウ糖は朝起きた時には少なくなっています。
つまり血糖値は下がっている状態です。
というのも、寝ている間も脳はブドウ糖を消費し続けるからで、
晩ごはんを食べてから朝起きるまでによっぽどブラック企業に勤めてるとかでない限りはだいたい10時間くらいは間隔があくのではないでしょうか?
その間に脳はブドウ糖を消費し続けるため、朝起きるとブドウ糖が不足して血糖値が下がっているという訳です。
その為、朝ご飯を食べることで足りなくなったブドウ糖を摂取して血糖値を上げることが重要となっています。
朝食を抜くとどうなる?
さてここからは、朝食を抜くとどうなるのかについて説明します。
先ほど朝食を食べることで足りなくなったブドウ糖を補給するという話が出ましたが、朝食を抜くとブドウ糖を補給することが出来ませんよね?
つまり血糖値が下がってしまうという事です。
そうなってくると身体は血糖値を上げようとして様々な反応を示します。
まずは血糖値を下げようとするホルモンのインスリンの分泌量を減らします。
さらに肝臓でグリコーゲンと呼ばれる物質を分解することでブドウ糖を作り出す働きが活発になります。
そして血糖値を上昇させる作用のある物質(アドレナリンやグルカゴンなど)が分泌されることで血糖値が下がりすぎるのを防ごうとします。
朝食抜きは糖尿病のリスクをなぜ増やす?
ではこの記事のメインとなっている、朝食を抜くと糖尿病になるリスクが高まるという点について説明していきます。
先ほど朝食を抜くと身体は血糖値を上昇させるための働きをすることを説明しました。
糖尿病のリスクが高まる原因は血糖値を上昇させる働きというのが関わってきています。
朝食を抜いて、空腹に耐えてお昼ご飯をたくさん食べるのって幸せですよね?
ですがこの時、身体としては血糖値を上昇させるために様々な手を尽くしています。
この状態でお昼ご飯を食べるとどうなると思いますか?
そう、血糖値が急激に上昇してしまうのです。
血糖値が急上昇すると今度は上がりすぎた血糖値をもとに戻そうとして、血糖値を下げるホルモンのインスリンを大量に分泌することになります。
結果血糖値が元に戻るのですが、たまにインスリンの量が多く、血糖値が下がりすぎて低血糖を起こしてしまう方もいるみたいです。
結果として血糖値が急上昇して急降下してしまう状況となってしまいます。
この、血糖値の急上昇、急降下のことを血糖値スパイクといいます。
血糖値スパイクは糖尿病リスクを高めてしまうので、朝食を抜くと糖尿病リスクが高くなるという訳です。
とはいえなかなか朝食をとる時間が…
ここまでの記事を読んでくださった方、そもそも朝食が大事だと分かっていても、
正直朝ご飯を作る時間がなかったり、そもそも食べる時間がない
という方はきっと多いはず
そんな方にはドリンクタイプの置き換え食なんかはいいかもしれません。
それでもどうしても朝ご飯を食べる時間がない
という方はお昼ご飯の食べ方を変えてみるのも一つの手です。
お昼ご飯を食べるときは、まずサラダなどの野菜から食べることを意識してみるといいかもしれません。
先に野菜などの食物繊維を食べることは食後の急激な血糖上昇を抑えることが分かっています。
まとめ
以上、朝食を抜くと糖尿病になるリスクが増えることの解説でした。
朝食が大事な理由、分かっていただけましたか?
朝食を抜くだけでなく、空腹を我慢してからのドカ食いでも血糖値スパイクが起こることがあります。
食事をする時は最初に野菜から食べ始める、空腹になりすぎないようにするなどの対策をして糖尿病になるリスクを減らしていきましょう。
この記事を書いた人 Wrote this article
ゆうぞう
みなさんこんにちは! このサイトを運営しているゆうぞうと申します。 現在はとある調剤薬局で管理薬剤師をしております。 このサイトでは将来生活習慣病で困ることの無いように、今からできる対策などについて情報発信していきます。