- 2025年7月21日
【薬剤師が解説】子どもの便秘が気になるとき…薬に頼らずできる腸活アイデア5選
子どもの便秘が気になる…薬に頼る前にできる腸活アイデアを5つご紹介。毎日の生活に取り入れやすく、自然に腸内環境を整える工……

「発酵性食物繊維って、水溶性食物繊維や不溶性食物繊維と何が違うの?」
腸活について調べていると、発酵性食物繊維という言葉を目にすることが増えています。
食物繊維が大切なのは知っていても、水溶性・不溶性・発酵性などいろいろな言葉が出てくると、「結局どれを意識すればいいの?」と迷う方もいるのではないでしょうか。
一般に、発酵性食物繊維とは、大腸で腸内細菌によって発酵・利用されやすい性質をもつ食物繊維を指します。
腸内細菌が発酵性食物繊維を利用すると、酢酸・プロピオン酸・酪酸などの「短鎖脂肪酸」がつくられます。
ただし、発酵性食物繊維は水溶性食物繊維とまったく同じものではありません。また、ヨーグルトや納豆などの発酵食品そのものを指す言葉でもありません。
腸活のために特別な食品やサプリメントから始める必要はなく、まずは普段の食事でどのような食品から食物繊維を摂っているかを確認することが大切です。
この記事では、発酵性食物繊維とは何か、水溶性・不溶性食物繊維との違い、腸内細菌や短鎖脂肪酸との関係、発酵性食物繊維を含む食べ物まで、薬剤師目線でわかりやすく解説します。

一般に、発酵性食物繊維とは、大腸で腸内細菌によって発酵・利用されやすい性質をもつ食物繊維を指します。
食物繊維は、小腸で消化・吸収されにくく、大腸まで届く食品成分です。
その中でも、「腸内細菌にどの程度発酵されやすいか」という性質に注目したものが発酵性食物繊維です。
つまり、「普通の食物繊維」と「発酵性食物繊維」という2種類に分かれているわけではありません。
食物繊維には種類によって発酵されやすさに違いがあり、その性質に注目した考え方が「発酵性」です。
食物繊維は、種類によって水への溶けやすさや粘り、腸内細菌による発酵のされやすさなどが異なります。
発酵されやすい食物繊維が大腸まで届くと、腸内細菌に利用され、その過程で酢酸・プロピオン酸・酪酸などの「短鎖脂肪酸」がつくられます。
一方で、すべての食物繊維が同じ程度に発酵されるわけではありません。
「食物繊維ならどれでも同じ」と考えるのではなく、種類によって腸内細菌への利用されやすさが異なることを知っておくと、発酵性食物繊維を理解しやすくなります。
「発酵性」という名前から、ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし、発酵性食物繊維と発酵食品は別のものです。
発酵食品は、食品をつくる過程で微生物の働きを利用した食品です。
一方、発酵性食物繊維では、食べたあとに大腸まで届き、そこで腸内細菌によって発酵されるという性質に注目しています。
「発酵した食品を食べる」のではなく、大腸に届いた食物繊維が腸内細菌に利用されると考えると違いが分かりやすいでしょう。
食物繊維と発酵食品の違いや、それぞれを食事に取り入れる考え方については、食物繊維と発酵食品の違い|腸活に最適な食材の選び方でも詳しく解説しています。
では、発酵性食物繊維が大腸まで届いたあと、どのように利用されるのでしょうか。次に、腸内での仕組みを見ていきます。

発酵性食物繊維は、大腸まで届いたあとに腸内細菌によって利用され、その発酵過程で短鎖脂肪酸などがつくられます。
流れを簡単に整理すると、次のようになります。
「腸活では食物繊維が大切」といわれる背景には、このような腸内細菌との関係があります。
食物繊維は小腸で消化・吸収されにくいため、その一部は大腸まで届きます。
大腸に届いた食物繊維のうち、発酵されやすいものは腸内細菌によって利用されます。
ただし、すべての食物繊維が同じように発酵されるわけではありません。
食物繊維の種類によって、腸内細菌による利用されやすさや発酵のされ方には違いがあります。
そのため、「食物繊維を摂っていれば種類は何でも同じ」と考えるのではなく、さまざまな食品から取り入れることを基本にするとよいでしょう。
そもそも腸内フローラとは何か、食生活などによってどのような影響を受けるのか知りたい方は、腸内フローラが崩れる原因とは?食生活・ストレスとの関係も参考にしてください。
腸内細菌が発酵性食物繊維を利用すると、その過程で酢酸・プロピオン酸・酪酸などの短鎖脂肪酸がつくられます。
短鎖脂肪酸は大腸内で利用されたり、体内に吸収されたりする成分です。
ただし、発酵性食物繊維を食べれば、誰でも同じように短鎖脂肪酸がつくられるわけではありません。
食物繊維の種類や摂取量、腸内細菌の構成などによって、発酵のされ方には違いがあります。
「短鎖脂肪酸を増やすために特定の食品だけを食べる」のではなく、まずは普段の食事からさまざまな食物繊維を取り入れることを基本に考えましょう。
では、発酵性食物繊維は、よく知られている水溶性食物繊維や不溶性食物繊維と何が違うのでしょうか。次に整理していきます。

発酵性食物繊維と水溶性・不溶性食物繊維の違いは、分類するときに注目している性質です。
水溶性・不溶性は「水への溶けやすさ」、発酵性は「大腸で腸内細菌にどの程度発酵・利用されやすいか」に注目しています。
| 分類 | 注目している性質 |
|---|---|
| 水溶性・不溶性 | 水への溶けやすさ |
| 発酵性 | 腸内細菌による発酵・利用のされやすさ |
つまり、「水溶性食物繊維=発酵性食物繊維」ではありません。
また、「不溶性食物繊維だから発酵されない」と単純に分けることもできません。
食物繊維は、水への溶けやすさによって「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に分けられます。
水溶性食物繊維には、水に溶けたり、水分を含んで粘りを示したりするものがあります。
一方、不溶性食物繊維は水に溶けにくく、水分を吸収して便のかさを増やすなどの特徴があります。
ただし、この分類だけでは、腸内細菌によってどの程度発酵されるかまでは分かりません。
発酵性では、水への溶けやすさではなく、大腸に届いたあと、腸内細菌によってどの程度発酵・利用されるかに注目します。
たとえば、β-グルカンやペクチンなどには、水溶性でありながら腸内細菌によって発酵されやすいものがあります。
一方で、水溶性食物繊維の中にも発酵されにくいものがあります。
そのため、「水に溶けること」と「発酵されやすいこと」は、似ているようで別の性質として考える必要があります。
腸活について調べていると、「腸内細菌のためには水溶性食物繊維を摂ればよい」と感じることがあるかもしれません。
しかし、食物繊維は種類によって性質が異なり、不溶性食物繊維が不要というわけでもありません。
「発酵性だけ」「水溶性だけ」と1種類に偏るのではなく、さまざまな食品から食物繊維を取り入れることを基本にしましょう。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維それぞれの特徴や食品については、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維、腸活にいいのはどっち?で詳しく整理しています。
では、発酵性食物繊維には具体的にどのような種類があるのでしょうか。次に代表的な成分を見ていきます。

発酵性食物繊維にはさまざまな種類があり、代表的なものとしてイヌリンなどのフルクタン、β-グルカン、レジスタントスターチなどがあります。
それぞれ構造や性質が異なるため、「発酵性食物繊維ならすべて同じように腸内細菌へ利用される」と考えるのは適切ではありません。
代表的なものを簡単に整理すると、次のようになります。
| 種類 | 主な特徴 | 食品例 |
|---|---|---|
| イヌリン・フルクタン | 大腸で腸内細菌に発酵されやすい | 玉ねぎ、にんにく、ごぼうなど |
| β-グルカン | 大麦やオーツ麦などに含まれる水溶性食物繊維 | 大麦、もち麦、オーツ麦など |
| レジスタントスターチ | 小腸で消化されにくく、大腸まで届くでんぷん | 豆類、穀類、いも類など |
食品には複数の食物繊維や難消化性の成分が含まれているため、「この食品にはこの成分だけが含まれる」という意味ではありません。
イヌリンは、フルクタンと呼ばれる糖質の一種です。
小腸で消化されにくく、大腸まで届いたあとに腸内細菌によって発酵・利用されます。
玉ねぎやにんにく、ごぼうなどの植物性食品に含まれるほか、食物繊維を補う食品などに使われることもあります。
β-グルカンにはいくつか種類がありますが、食物繊維としてよく知られているのが、大麦やオーツ麦などに含まれる穀類由来のβ-グルカンです。
水溶性食物繊維の一つで、大腸では腸内細菌による発酵の材料になります。
大麦やもち麦、オーツ麦など普段の食事に取り入れやすい食品から摂れるため、発酵性食物繊維を意識するときの選択肢の一つです。
レジスタントスターチは「難消化性でんぷん」とも呼ばれ、小腸で消化されにくい性質をもつでんぷんです。
消化されずに大腸まで届いた部分は、腸内細菌によって発酵・利用されます。
豆類や穀類、いも類などに含まれますが、食品の種類や調理・加工などによって、その量や性質が変わることがあります。
発酵性食物繊維には複数の種類があるため、特定の成分だけにこだわる必要はありません。
では、こうした発酵性食物繊維は、普段の食事ではどのような食品から取り入れられるのでしょうか。次に代表的な食べ物を見ていきます。

発酵性食物繊維は、大麦やオーツ麦などの穀類をはじめ、豆類、野菜、果物、いも類など、身近な植物性食品から取り入れられます。
腸活のために、特別な食品だけを用意する必要はありません。
まずは、普段食べている主食や副菜の中で、食物繊維を含む食品を少し増やすところから始めると続けやすいでしょう。
| 食品例 | 取り入れ方の例 |
|---|---|
| 大麦・もち麦 | 白米に混ぜて炊く |
| オーツ麦 | 朝食にオートミールを取り入れる |
| 豆類 | サラダやスープ、煮物に加える |
| 玉ねぎなどの野菜 | 汁物や炒め物に使う |
| 果物 | 朝食や間食の一品にする |
ただし、食品には複数の種類の食物繊維や難消化性の成分が含まれています。
そのため、「この食品を食べれば発酵性食物繊維だけを摂れる」というものではありません。
発酵性食物繊維を普段の食事へ取り入れやすい食品の一つが、大麦やもち麦、オーツ麦などの穀類です。
これらには、腸内細菌によって発酵されるβ-グルカンなどの食物繊維が含まれています。
取り入れ方としては、白米をすべて別の主食に変える必要はありません。
たとえば、いつもの白米にもち麦や大麦を少し混ぜる方法なら、食生活を大きく変えずに始められます。
朝食であれば、パンや白米だけでなく、オートミールを選択肢に加える方法もあります。
発酵性食物繊維は、穀類だけから摂るものではありません。
豆類や野菜、果物、いも類などにも、腸内細菌に利用されるさまざまな食物繊維や難消化性の炭水化物が含まれています。
たとえば、玉ねぎなどにはフルクタンが含まれています。
また、豆類や穀類、いも類などには、大腸まで届いて発酵されるレジスタントスターチが含まれる場合があります。
ただし、含まれる成分や量は、食品の種類だけでなく、品種や調理・加工方法などによっても変わります。
発酵性食物繊維を意識すると、「もち麦とオートミールならどちらがいい?」「どの食品が一番多い?」と迷うかもしれません。
しかし、発酵性食物繊維には複数の種類があり、食品ごとに含まれる成分も異なります。
特定の食品だけをたくさん食べるより、穀類・豆類・野菜・果物などを普段の食事の中で組み合わせる方が現実的です。
すべてを一度に変える必要はありません。
まずは、白米にもち麦を少し混ぜる、豆類を使った副菜を1品加えるなど、続けられそうな方法を1つ選んでみましょう。
発酵性食物繊維を含む食品については、別記事で食品ごとの特徴や取り入れ方をさらに詳しく整理します。
では、発酵性食物繊維は1日にどのくらい摂ればよいのでしょうか。次に、摂取量の考え方を確認します。

発酵性食物繊維だけについて、「1日○g摂りましょう」という公的な目標量は設定されていません。
そのため、発酵性食物繊維の量だけを細かく計算するより、まずは食物繊維全体を十分に摂れているか確認する方が現実的です。
発酵性食物繊維について調べると、「1日○g」といった数字を目にすることがあります。
しかし、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、発酵性食物繊維だけを対象とした目標量は設定されていません。
また、発酵性食物繊維にはイヌリンやβ-グルカン、レジスタントスターチなどさまざまな種類があり、それぞれ性質が異なります。
「発酵性食物繊維を何g摂ったか」だけで考えるのではなく、普段の食事全体から食物繊維を取り入れることを基本にしましょう。
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18歳以上の食物繊維の目標量は年齢によって異なり、男性は1日20~22g以上、女性は17~18g以上とされています。
一方、厚生労働省によると、日本人成人(20歳以上)の食物繊維摂取量は平均1日18.1gです。
「食物繊維が足りていないかも」と感じたら、発酵性食物繊維だけに注目するのではなく、穀類・豆類・野菜・果物などを普段の食事でどのくらい食べているか振り返ってみましょう。
毎日の食物繊維量を細かく計算するのが難しい方も多いと思います。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、食物繊維を増やす方法として、まずは現在の食事に1日3~4g程度プラスすることを目安の一つとして紹介しています。
たとえば、大麦や豆類、野菜、果物などを普段の食事に取り入れることで、食物繊維を増やしやすくなります。
ただし、この「3~4g」は発酵性食物繊維だけの目標量ではなく、食物繊維全体を増やすための目安です。
まずは食物繊維全体を意識し、その中で発酵性食物繊維を含む食品も取り入れていく、と考えると分かりやすいでしょう。
食物繊維は、一度に増やせばよいわけではありません。次に、発酵性食物繊維を取り入れるときの注意点を確認します。

発酵性食物繊維は、体調を確認しながら無理のない量を取り入れることが大切です。
特に、食物繊維を急に増やしたときには、人によってガスやお腹の張り、腹部の不快感が出ることがあります。
発酵性食物繊維は、大腸で腸内細菌によって発酵される過程でガスが生じることがあります。
そのため、食物繊維を増やしたあとに「お腹が張る」「ガスが増えた」と感じる場合は、無理に同じ量を続ける必要はありません。
いったん量を減らし、体調を確認しながら調整してみましょう。
また、過敏性腸症候群(IBS)などで腹痛や膨満感が出やすい方では、食物繊維の種類や量によって症状が変わる場合があります。
「腸活によいから」と我慢して食べ続けるのではなく、自分のお腹の状態に合わせることが大切です。
便秘やお腹の張りがあると、「食物繊維が足りないのかも」と考えやすいですが、原因は食事だけとは限りません。
食事を見直しても症状が続く場合や、日常生活に支障が出るほど症状が強い場合は、食物繊維を増やし続けるのではなく医療機関へ相談しましょう。
特に、次のような症状がある場合は早めの受診を検討してください。
これらの症状がある場合は、「食物繊維を増やせばよくなる」と自己判断しないことが大切です。
発酵性食物繊維は、食物繊維を添加した食品やサプリメントから補う方法もあります。
ただし、まずは普段の食事で食物繊維をどの程度摂れているか確認してから考えるのがおすすめです。
サプリメントは手軽な一方で、成分や製品によって摂取量や注意点が異なります。一度に多く摂ると、お腹の張りなどにつながる場合もあります。
薬を服用している方は製品表示を確認し、飲み合わせや摂取するタイミングが気になる場合は、自己判断で服薬方法を変えず、医師や薬剤師へ相談してください。
腸活では「たくさん摂ること」を目標にせず、普段の食事を基本に、無理なく続けられる方法を選びましょう。

発酵性食物繊維とは、大腸で腸内細菌によって発酵・利用されやすい性質をもつ食物繊維です。
水溶性・不溶性が「水への溶けやすさ」に注目した分け方なのに対し、発酵性は「腸内細菌による発酵・利用のされやすさ」に注目しています。
発酵性食物繊維を意識したい場合も、特別な食品やサプリメントから始める必要はありません。
まずは、大麦やオーツ麦、豆類、野菜、果物など、食物繊維を含む食品を普段の食事に取り入れるところから始めてみましょう。
発酵性食物繊維に限らず、腸活全体で何から始めればよいか迷っている方は、腸活とは?初心者でもわかる腸内環境の基本と始め方も参考にしてください。
発酵性食物繊維だけを対象とした公的な摂取目標量はないため、食物繊維全体の摂取を意識することが基本です。
また、食物繊維を急に増やすと、お腹の張りやガスが気になる場合があります。無理に増やさず、体調を確認しながら続けましょう。
「具体的にどの食品から摂ればいい?」と迷う方は、発酵性食物繊維を含む食品を詳しく整理した記事もあわせて確認すると、毎日の食事へ取り入れやすくなります。
みなさんこんにちは! このサイトを運営しているアラサー薬剤師と申します。 現在はとある調剤薬局で管理薬剤師をしております。 このサイトでは将来生活習慣病で困ることの無いように、今からできる対策などについて情報発信していきます。 薬剤師歴8年 研修認定薬剤師4年目 学校薬剤師3年目 休日夜間急病センター4年目
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