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血圧とは?上の血圧・下の血圧・正常値の見方を薬剤師がわかりやすく解説 - HEALTHY-INFO

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健康診断や家庭用血圧計で血圧を測ったとき、「上が高いですね」「下の血圧も見ておきましょう」と言われても、正直よく分からないことはありませんか?

血圧は毎回数字で表示されますが、

「上の血圧と下の血圧は何が違うの?」
「どのくらいから高いと言えるの?」
「1回だけ高かったら問題なの?」

と迷う方は多いと思います。

血圧は、体の中を流れる血液が血管の壁を押す力のことです。

ただし、数字だけを見て一喜一憂するよりも、血圧が何を表しているのか、どのように測るとよいのか、どんなときに注意が必要なのかを知っておくことも大切です。

この記事では、薬剤師の視点から、血圧の基本、上の血圧・下の血圧の違い、基準値の見方、家庭血圧と診察室血圧の違いを、できるだけわかりやすく整理します。

「血圧の数字を見ても、意味がよく分からない」という方は、まずこの記事で基本を確認してみてください。

この記事でわかること

  • 血圧とは何か
  • 上の血圧・下の血圧の違い
  • 血圧の基準値の見方
  • 家庭血圧と診察室血圧の違い
  • 血圧が高めと言われたときに確認したいこと
目次 Outline

血圧とは?まずは基本をわかりやすく整理

血圧とは、血液が血管の壁を押す力のことです。

私たちの体では、心臓がポンプのように働き、血液を全身へ送り出しています。

その血液が血管の中を流れるとき、血管の壁には内側から圧力がかかります。

この圧力を数字で表したものが血圧です。

少しイメージしやすく言うと、血圧は「ホースの中を水が流れるときの圧力」に近いです。

水の勢いが強かったり、ホースが硬くなっていたり、通り道が狭くなっていたりすると、ホースの内側にかかる圧力は高くなりますよね。

血圧もそれに似ていて、血液の量、血管のしなやかさ、心臓の働き、自律神経、腎臓の働きなど、さまざまな要素が関係しています。

血圧は、健康診断や家庭用血圧計では、たとえば「128/78mmHg」のように2つの数字で表示されます。

このうち、前の数字が上の血圧、後ろの数字が下の血圧です。

  • 上の血圧:心臓が縮んで血液を送り出すときの圧力
  • 下の血圧:心臓が広がって次の拍動に備えているときの圧力

どちらも大切な数字です。

「上だけ見ておけばいい」「下はあまり気にしなくていい」というものではありません。

血圧は、体の状態を知るための大切なサインです。

ただし、血圧は1日の中でも変動します。

運動した後、緊張しているとき、寒い日、寝不足の日、コーヒーを飲んだ直後などは、一時的に高く出ることもあります。

そのため、1回の数値だけで必要以上に不安になるのではなく、日々の傾向を見ることが大切です。

健康診断で高めと言われた方や、家庭で測って気になる数値が続く方は、まず血圧の基本を知ったうえで、自分の数値がどのような状態なのかを整理していきましょう。

上の血圧と下の血圧の違いとは?

上の血圧は収縮期血圧、下の血圧は拡張期血圧であることを説明する図解

血圧を測ると、たとえば「128/78mmHg」のように、2つの数字が表示されます。

このとき、前に出てくる大きい数字が上の血圧、後ろに出てくる小さい数字が下の血圧です。

正式には、上の血圧を収縮期血圧、下の血圧を拡張期血圧といいます。

上の血圧とは?

上の血圧は、心臓がギュッと縮んで、血液を全身へ送り出すときの圧力です。

心臓がポンプのように強く血液を押し出すタイミングなので、血管にかかる圧力は高くなります。

そのため、2つの数字のうち大きい方が「上の血圧」として表示されます。

たとえば、血圧が「128/78mmHg」と表示された場合、128が上の血圧です。

上の血圧は、血管のしなやかさや動脈硬化、心臓が血液を送り出す力などと関係します。

年齢とともに血管が硬くなってくると、上の血圧が上がりやすくなることがあります。

下の血圧とは?

下の血圧は、心臓が広がって、次に血液を送り出す準備をしているときの圧力です。

心臓が縮んでいないタイミングなので、上の血圧よりも低い数字になります。

血圧が「128/78mmHg」と表示された場合、78が下の血圧です。

下の血圧は、血管の抵抗や末梢血管の状態、自律神経などとも関係します。

「上はそこまで高くないけれど、下だけ高い」と言われる方もいます。

この場合も、自己判断で軽く見ず、家庭血圧の記録や健診結果をもとに医師へ相談することが大切です。

上と下、どちらが大事?

よくある疑問が、「上の血圧と下の血圧は、どちらを重視すればいいの?」というものです。

結論から言うと、どちらも大切です。

上の血圧だけが高い場合も、下の血圧だけが高い場合も、血圧の状態を判断するうえでは確認が必要です。

厚生労働省の情報でも、診察室で測った血圧が収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上の場合、高血圧と診断されると説明されています。

つまり、「上だけ」「下だけ」ではなく、どちらか一方が基準を超えている場合も注意が必要です。

血圧の数字はセットで見る

血圧は、上と下の数字をセットで見ます。

たとえば、次のような形です。

  • 128/78mmHg:上が128、下が78
  • 142/88mmHg:上が142、下が88
  • 132/92mmHg:上が132、下が92

このうち、142/88mmHgは上の血圧が高めです。

132/92mmHgは、上の血圧だけを見るとそこまで高く見えないかもしれませんが、下の血圧が高めです。

このように、血圧は2つの数字を一緒に確認することが大切です。

「上だけ見て安心する」「下だけ見て不安になる」のではなく、測定した時間帯や家庭での傾向もあわせて判断しましょう。

次の章では、血圧がどのくらいから高めと考えられるのか、基準値の見方を整理していきます。

血圧はどのくらいから高め?基準値の見方

血圧の数字を見たときに、多くの方が気になるのが「どのくらいから高いのか」という点だと思います。

健康診断で「少し高めですね」と言われても、数字の意味が分からないと不安になりますよね。

血圧の基準は、病院や健診などで測る診察室血圧と、家庭で測る家庭血圧で少し異なります。

一般的に、高血圧の目安は次のように考えられています。

測定場所高血圧の目安
診察室血圧140/90mmHg以上
家庭血圧135/85mmHg以上

つまり、病院や健診で測った血圧では、上が140以上、または下が90以上がひとつの目安になります。

家庭で測る場合は、病院よりもリラックスした状態で測ることが多いため、少し低めの135/85mmHg以上が目安とされています。

たとえば、健診で142/88mmHgだった場合、下の血圧は90未満でも、上の血圧が140以上なので高血圧の目安に入ります。

また、家庭で136/82mmHgが続く場合も、上の血圧が135以上なので、家庭血圧としては高めと考えられます。

ここで大切なのは、1回だけの数値で自己判断しすぎないことです。

血圧は、緊張、睡眠不足、寒さ、運動直後、カフェイン、ストレスなどでも変動します。

そのため、1回だけ高く出たからといって、すぐに「自分は高血圧だ」と決めつける必要はありません。

一方で、何度測っても高めの数値が続く場合は、放置せずに医療機関で相談することが大切です。

「正常値」だけにこだわりすぎない

血圧について調べていると、「正常値」という言葉をよく見かけます。

もちろん、基準値を知ることは大切です。

ただし、血圧は年齢、体格、持病、服薬状況、測定環境によっても見方が変わります。

そのため、「この数字なら絶対に大丈夫」「この数字なら必ず危険」と単純に判断するのは避けた方がよいです。

特に、糖尿病、腎臓病、心臓病などがある方は、血圧管理の目標が一般的な目安と異なることがあります。

治療中の方は、主治医から伝えられている目標値を優先してください。

家庭での記録が判断材料になる

健診や病院で血圧が高めだった場合、家庭でも血圧を測ってみると、自分の普段の傾向が分かりやすくなります。

たとえば、病院では高いけれど家庭では落ち着いている方もいます。

反対に、病院ではそれほど高くないのに、家庭では朝に高い数値が続く方もいます。

このような違いを見るためにも、家庭血圧の記録はとても大切です。

血圧の数字は、1回ごとの結果だけでなく、数日から数週間の流れで見ていきましょう。

記録を続けておくと、医師や薬剤師に相談するときにも状況を伝えやすくなります。

次の章では、血圧がなぜ1回の測定だけでは判断しにくいのかを、もう少し詳しく見ていきます。

血圧は1回の測定だけで判断しにくい

血圧は、1回測った数字だけでは判断しにくいことがあります。

健康診断や病院でたまたま高く出ると、「高血圧なのでは?」と不安になりますよね。

反対に、1回だけ低めに出ると「大丈夫そう」と安心したくなることもあると思います。

ただ、血圧はその日の体調や環境、測る前の行動によって変わりやすい数字です。

たとえば、次のような場面では、一時的に血圧が高く出ることがあります。

  • 病院や健診会場で緊張しているとき
  • 睡眠不足が続いているとき
  • 寒い場所で測ったとき
  • 階段を上った直後
  • 仕事や家事でバタバタした直後
  • コーヒーやお茶などカフェインをとった後
  • 喫煙後や飲酒後
  • 強いストレスを感じているとき

このように、血圧は思っている以上に日々変動します。

そのため、1回の測定結果だけを見て「良い」「悪い」と決めつけるよりも、同じ条件で何日か測って傾向を見ることが大切です。

病院でだけ高く出ることもある

病院や健診会場で測ると、普段より血圧が高く出る方がいます。

これは、医療機関での緊張や不安が影響していることがあり、一般的に「白衣高血圧」と呼ばれることがあります。

「健診ではいつも高く出るけれど、家ではそこまで高くない」という方は、このタイプに近い可能性があります。

ただし、病院で高く出るからといって、必ず問題ないという意味ではありません。

家庭血圧の記録を続けて、普段の血圧がどうなっているかを確認することが大切です。

家庭では高いのに病院では目立たないこともある

反対に、病院や健診ではそれほど高くないのに、家庭で測ると高めの数値が続く方もいます。

これは「仮面高血圧」と呼ばれることがあります。

たとえば、朝起きた直後に血圧が高くなりやすい方や、仕事中・家庭内のストレスが影響している方では、健診だけでは普段の血圧の高さに気づきにくいことがあります。

このような場合、健診結果だけを見て「問題なさそう」と判断してしまうと、実際の血圧の状態を見逃してしまう可能性があります。

だからこそ、家庭での測定記録が重要になります。

血圧は「点」ではなく「線」で見る

血圧は、1回の数字だけを見るよりも、数日から数週間の流れを見る方が役立ちます。

たとえるなら、血圧の1回の測定値は、体調を示す「点」のようなものです。

その点を毎日記録していくことで、少しずつ「線」になり、自分の血圧の傾向が見えてきます。

朝だけ高いのか、夜も高いのか。

平日と休日で差があるのか。

睡眠不足の日や外食が続いた日に上がりやすいのか。

こうした傾向が分かると、生活習慣のどこを見直せばよいかも考えやすくなります。

血圧が気になる方は、1回の数字に振り回されすぎず、まずは家庭での記録を続けてみましょう。

次の章では、家庭血圧と診察室血圧の違いについて、もう少し詳しく整理します。

家庭血圧と診察室血圧の違い

診察室血圧と家庭血圧の高血圧基準の違いをまとめた図解

血圧には、病院や健診会場で測る診察室血圧と、自宅で測る家庭血圧があります。

どちらも大切な血圧の情報ですが、測る場所や条件が違うため、同じ人でも数値が変わることがあります。

「病院では高いのに、家ではそうでもない」

「健診では問題なかったのに、家で測ると高めが続く」

このような違いが出ることもあります。

診察室血圧とは?

診察室血圧とは、病院・クリニック・健診会場などで測る血圧のことです。

医師や看護師、健診スタッフが測定するため、医療機関での判断材料として使われます。

一方で、病院や健診会場では緊張しやすい方もいます。

「今日は高く出たらどうしよう」と考えるだけで、いつもより血圧が高くなることもあります。

このように、医療機関で測ると血圧が高く出やすいタイプは、一般的に白衣高血圧と呼ばれることがあります。

ただし、「病院だから高く出ただけ」と自己判断するのは避けましょう。

家庭血圧の記録とあわせて確認することで、普段の血圧の状態が見えやすくなります。

家庭血圧とは?

家庭血圧とは、自宅で家庭用血圧計を使って測る血圧のことです。

自宅は病院よりもリラックスしやすいため、普段の血圧に近い状態を確認しやすいとされています。

特に、朝や夜の血圧を続けて記録することで、自分の血圧の傾向を把握しやすくなります。

たとえば、朝だけ高い、夜は落ち着いている、睡眠不足の翌日に高くなりやすい、といった変化に気づけることがあります。

家庭血圧は、医師に相談するときの重要な情報にもなります。

「最近高い気がします」と伝えるより、記録を見せながら「朝は135以上が続いています」と伝えた方が、状況を共有しやすくなります。

家庭血圧の方が低めの基準になる

高血圧の目安は、診察室血圧と家庭血圧で少し違います。

一般的には、診察室血圧では140/90mmHg以上、家庭血圧では135/85mmHg以上が高血圧の目安とされています。

種類測定場所高血圧の目安
診察室血圧病院・健診会場140/90mmHg以上
家庭血圧自宅135/85mmHg以上

家庭血圧の方が少し低い基準になっているのは、自宅では緊張が少なく、比較的落ち着いた状態で測れることが多いためです。

そのため、家庭で測って135/85mmHg以上が続く場合は、「病院では140を超えていないから大丈夫」と自己判断せず、記録を持って相談することが大切です。

どちらを重視すればいい?

診察室血圧と家庭血圧は、どちらか一方だけを見ればよいというものではありません。

診察室血圧は、医療機関での診断や治療方針を考えるうえで大切です。

一方で、家庭血圧は、日常生活の中での血圧の状態を知るために役立ちます。

特に、白衣高血圧や仮面高血圧のように、病院と家庭で数値に差がある場合は、両方の情報をあわせて見ることが重要です。

血圧が気になる方は、健診結果だけで判断せず、家庭でも測定して記録しておくと安心です。

測定した数値は、お薬手帳や血圧手帳、スマホアプリなどに記録しておきましょう。

次の章では、血圧が高めと言われたときに、まず確認したいポイントを整理していきます。

血圧が高めと言われたときにまず確認したいこと

注意点

血圧が高い状態が続く場合や、強い頭痛・胸の痛み・息苦しさ・手足のしびれ・ろれつが回らないなどの症状がある場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。

また、すでに血圧の薬を飲んでいる方は、自己判断で薬を中止したり量を変えたりしないようにしましょう。

健康診断や家庭での測定で「血圧が高め」と言われると、少し不安になりますよね。

「すぐに薬が必要なのかな?」

「食事を変えた方がいい?」

「一度高かっただけでも病院に行くべき?」

このように迷う方は多いと思います。

血圧が高めと言われたときに大切なのは、慌てて何かを始めることではありません。

まずは、自分の血圧がどのような状態なのかを整理することです。

まずは測定条件を確認する

血圧は、測る状況によって変わります。

健診会場で緊張していた、階段を上った直後だった、寒い場所で測った、寝不足だった、コーヒーを飲んだ後だった。

こうした条件があると、一時的に血圧が高めに出ることがあります。

そのため、1回だけ高かった場合は、まず測定したときの状況を振り返ってみましょう。

  • 測る前に十分休んでいたか
  • 直前に運動や階段の上り下りをしていなかったか
  • 寒い場所で測っていなかったか
  • カフェインや喫煙の直後ではなかったか
  • 強い緊張やストレスがなかったか

もちろん、「条件が悪かったから大丈夫」と自己判断するのはおすすめできません。

ただ、血圧は変動しやすい数字なので、測定条件も一緒に見ることが大切です。

家庭血圧を記録してみる

健診や病院で血圧が高めだった方は、家庭でも血圧を測ってみましょう。

家庭血圧を記録すると、自分の普段の血圧が見えやすくなります。

たとえば、病院では高く出るけれど家庭では落ち着いている方もいます。

反対に、病院ではそれほど高くないのに、家庭では朝に高めの数値が続く方もいます。

血圧は、できるだけ同じ条件で測ることが大切です。

朝は起床後、トイレを済ませ、朝食や服薬の前。夜は就寝前など、落ち着いたタイミングで測ると傾向を見やすくなります。

記録は、血圧手帳でもスマホアプリでも構いません。

医師や薬剤師に相談するときも、記録があると状況を伝えやすくなります。

生活習慣を振り返る

血圧が高めと言われたら、生活習慣も一度振り返ってみましょう。

血圧には、塩分のとりすぎ、体重増加、運動不足、飲酒、喫煙、睡眠不足、ストレスなどが関係します。

特に食事は、毎日の積み重ねが大きい部分です。

ただし、いきなり完璧な減塩生活を目指す必要はありません。

まずは、できそうなことをひとつ選ぶくらいで大丈夫です。

  • ラーメンやうどんの汁を残す
  • しょうゆやソースを「かける」から「つける」にする
  • 加工食品や惣菜が続いた翌日は、あっさりした食事にする
  • 夕食後に5〜10分だけ歩く
  • 寝る前のスマホ時間を少し短くする

小さなことでも、続ければ血圧管理の土台になります。

「何もかも変えなきゃ」と考えると負担になります。

まずは、今の生活の中で無理なく変えられるところから始めましょう。

薬や健康食品を自己判断で使わない

血圧が気になると、血圧向けのお茶やサプリ、トクホ、機能性表示食品などが気になる方も多いと思います。

健康食品を生活習慣の見直しとあわせて取り入れること自体が、必ず悪いわけではありません。

ただし、健康食品やサプリは医薬品ではありません。

血圧を「治す」ものではなく、薬の代わりにもなりません。

すでに血圧の薬を飲んでいる方は、自己判断で薬をやめたり、量を減らしたりしないでください。

また、血圧向けのサプリや健康食品を追加したい場合も、持病や服薬状況によっては注意が必要です。

不安がある方は、商品名や成分表示を持って、医師や薬剤師に相談しましょう。

受診が必要なケースもある

血圧が高めと言われた場合でも、すべてがすぐに緊急というわけではありません。

ただし、高い数値が何度も続く場合や、気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

特に、次のような症状を伴う場合は注意が必要です。

  • 強い頭痛
  • 胸の痛み
  • 息苦しさ
  • 手足のしびれ
  • ろれつが回らない
  • 片側の手足に力が入らない
  • 視界がぼやける、見えにくい

このような症状がある場合は、自己判断で様子を見ず、すぐに医療機関へ相談してください。

血圧は、自覚症状がないまま高い状態が続くこともあります。

だからこそ、測定・記録・生活習慣の見直し・必要時の相談を組み合わせることが大切です。

次の章では、血圧が低い場合との違いについても簡単に整理します。

低血圧との違いも知っておこう

血圧の記事では「高血圧」に注目が集まりやすいですが、血圧が低めの方もいます。

健康診断などで「血圧が低いですね」と言われたことがある方もいるかもしれません。

高血圧と低血圧は、どちらも血圧に関する状態ですが、体に起こりやすい影響や注意点は異なります。

高血圧は「血管にかかる圧が高い状態」

高血圧は、血液が血管の壁を押す力が高い状態です。

血圧が高い状態が続くと、血管や心臓に負担がかかりやすくなります。

ただし、高血圧は自覚症状がないまま進むこともあります。

そのため、「体調が悪くないから大丈夫」と判断しにくいところがあります。

健康診断や家庭血圧で高めの数値が続く場合は、症状がなくても放置せず、医療機関で相談することが大切です。

低血圧は「血圧が低めで、症状が出ることがある状態」

低血圧は、一般的に血圧が低めの状態を指します。

ただし、高血圧のように明確な基準で一律に判断されるというより、症状の有無も大切になります。

血圧が低めでも、特に症状がなく日常生活に支障がなければ、大きな問題にならないこともあります。

一方で、次のような症状がある場合は注意が必要です。

  • 立ちくらみ
  • めまい
  • ふらつき
  • だるさ
  • 朝起きにくい
  • 気分が悪くなる
  • 失神しそうになる

特に、急に立ち上がったときにめまいや立ちくらみが出る場合は、起立性低血圧が関係していることもあります。

頻繁に症状がある方や、転倒しそうになる方は、医療機関で相談しましょう。

高血圧と低血圧は対策が違う

高血圧と低血圧では、基本的な考え方が異なります。

高血圧では、塩分のとりすぎ、体重増加、運動不足、飲酒、喫煙、睡眠不足、ストレスなどを見直すことが大切です。

一方で、低血圧では、脱水、食事量の不足、急な立ち上がり、体質、薬の影響などを確認することがあります。

つまり、血圧が高い場合と低い場合で、同じ対応をすればよいわけではありません。

たとえば、血圧が低めの方が「健康に良さそうだから」と自己判断で極端な減塩を続けると、体調によってはだるさやふらつきにつながる可能性もあります。

反対に、血圧が高めの方が「少しくらいなら大丈夫」と塩分の多い食事を続けると、血圧管理が難しくなることがあります。

大切なのは、自分の血圧が高めなのか、低めなのか、そして症状があるのかを整理することです。

気になる症状がある場合は自己判断しない

血圧が高い場合も低い場合も、気になる症状があるときは自己判断しないことが大切です。

特に、強い頭痛、胸の痛み、息苦しさ、手足のしびれ、ろれつが回らない、片側の手足に力が入らないなどの症状がある場合は、すぐに医療機関へ相談してください。

また、血圧が低めで、めまいや失神、強いだるさが続く場合も、一度相談しておくと安心です。

血圧は、高ければ必ず症状が出る、低ければ必ず危険、という単純なものではありません。

数字だけでなく、症状や生活への影響もあわせて見ることが大切です。

高血圧と低血圧の違いをより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:
高血圧と低血圧の違いとは?わかりやすく解説

次の章では、血圧の数字を見た後に、具体的にどのように行動すればよいかを整理していきます。

血圧の数字を見た後に大切なこと

血圧を測ったあと、数字だけを見て「高い」「低い」と判断したくなることがあります。

もちろん、数値を確認することは大切です。

ただし、血圧の数字は、単なる点数のように見るものではありません。

大切なのは、その数字をきっかけに、自分の体や生活習慣を見直すことです。

1回の数値より、続けて見たときの傾向が大切

血圧は、1日の中でも変動します。

朝と夜で違うこともありますし、仕事が忙しい日、睡眠不足の日、寒い日、外食が続いた日などで高く出ることもあります。

そのため、1回の数値だけを見て一喜一憂しすぎないことが大切です。

血圧は、できれば家庭でも継続して測り、数日から数週間の流れで見ていきましょう。

「朝だけ高いのか」「夜も高いのか」「週末は落ち着いているのか」など、傾向が見えてくると、次に何を見直せばよいか考えやすくなります。

高めが続くなら、早めに相談する

血圧が高めの状態が続く場合は、自己判断で放置しないようにしましょう。

特に、家庭で測っても高めの数値が続く場合や、健診で何度も指摘されている場合は、一度医療機関で相談することが大切です。

「症状がないから大丈夫」と思いたくなる気持ちもあるかもしれません。

ただ、高血圧は自覚症状がないまま進むこともあります。

受診するときは、家庭血圧の記録があると役立ちます。

朝と夜の血圧、測った時間、気になる症状、生活の変化などをメモしておくと、医師にも状況を伝えやすくなります。

生活習慣を一度に全部変えようとしない

血圧が高めと言われると、「食事も運動も睡眠も全部変えないと」と思ってしまうかもしれません。

でも、最初から完璧を目指すと、かえって続きにくくなります。

まずは、今の生活の中で変えやすいところをひとつ選ぶくらいで大丈夫です。

  • 汁物や麺類の汁を残す
  • しょうゆをかける量を少し減らす
  • 夕食後に5分だけ歩く
  • 寝る前のスマホ時間を少し短くする
  • 家庭血圧を週に数回でも記録する

小さな行動でも、続けることで自分の健康を見直すきっかけになります。

行動経済学でいうと、人は大きな変化よりも、今の生活に近い小さな変化の方が続けやすい傾向があります。

だからこそ、「今日から完璧に変える」よりも、「今日からひとつだけ変える」くらいの方が現実的です。

健康食品やサプリは基本を知ってから考える

血圧の数字が気になると、血圧向けのお茶やサプリ、トクホ、機能性表示食品などが気になる方も多いと思います。

健康食品を選ぶこと自体が悪いわけではありません。

ただし、健康食品やサプリは医薬品ではなく、血圧を治療するものでもありません。

まずは、血圧の状態を知ること。

家庭血圧を測ること。

食事・運動・睡眠・ストレスなどの生活習慣を見直すこと。

そのうえで、必要に応じて健康食品を補助的に考える流れが自然です。

血圧が気になる方向けの健康食品の考え方は、以下の記事で詳しくまとめています。

関連記事:
血圧が気になる人へ|食事・運動・測定習慣・健康食品の選び方を薬剤師が解説

数字は「不安になるため」ではなく「行動を選ぶため」に見る

血圧の数字を見ると、不安になることもあります。

ただ、血圧を測る目的は、不安を増やすことではありません。

自分の体の状態を知り、必要な行動を選ぶためです。

高めが続くなら相談する。

生活習慣で見直せるところを探す。

家庭血圧を記録する。

必要に応じて、健康食品やサプリの使い方を慎重に考える。

血圧の数字は、今の体からのサインです。

怖がりすぎる必要はありませんが、見なかったことにするのもおすすめできません。

数字をきっかけに、できることから少しずつ整えていきましょう。

関連記事

ここまで、血圧とは何か、上の血圧・下の血圧の違い、基準値の見方、家庭血圧と診察室血圧の違いについて整理してきました。

血圧の基本が分かると、健康診断や家庭で測った数字も少し見やすくなります。

ただ、血圧は数字の意味を知るだけで終わりではありません。

高めと言われたときに何から見直すか、家庭でどう測るか、生活習慣をどう整えるかも大切です。

ここでは、次に読みたい関連記事を目的別に紹介します。

血圧が高めと言われた方へ

健康診断や家庭血圧で「血圧が高め」と言われた方は、まず全体像を整理しておくと安心です。

食事・運動・睡眠・ストレス・家庭血圧・健康食品の考え方までまとめて確認したい方は、こちらの記事を参考にしてください。

関連記事:
血圧が気になる人へ|食事・運動・測定習慣・健康食品の選び方を薬剤師が解説

家庭で血圧を測りたい方へ

血圧は、1回だけの測定では判断しにくい数字です。

家庭血圧を記録することで、自分の普段の血圧の傾向が見えやすくなります。

朝と夜の測り方、測定時の姿勢、記録のコツを詳しく知りたい方は、家庭血圧の記事もあわせて確認してみてください。

関連記事:
家庭血圧の正しい測り方|朝・夜のタイミングと記録のコツを薬剤師が解説

高血圧と低血圧の違いを知りたい方へ

血圧は高すぎても低すぎても、体調や生活に影響することがあります。

高血圧と低血圧の違い、起こりやすい症状、注意したいポイントを知りたい方は、こちらの記事も参考になります。

関連記事:
高血圧と低血圧の違いとは?わかりやすく解説

血圧向けの健康食品が気になる方へ

血圧が気になると、お茶・サプリ・トクホ・機能性表示食品などを試してみたくなる方もいると思います。

ただし、健康食品やサプリは医薬品ではなく、血圧を治療するものではありません。

まずは生活習慣や家庭血圧の記録を基本にしながら、必要に応じて補助的に考えることが大切です。

血圧が気になる方向けの健康食品の選び方は、以下の記事で詳しく整理しています。

関連記事:
血圧が気になる人向け健康食品の選び方|トクホ・機能性表示食品・成分の違いを薬剤師が解説

血圧サプリを検討している方へ

サプリは手軽に始めやすい一方で、薬を飲んでいる方や通院中の方は注意が必要です。

自己判断で薬の代わりに使ったり、複数のサプリを重ねたりするのは避けましょう。

購入前に注意点を確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:
血圧サプリを選ぶ前に知っておきたい注意点|薬剤師が解説

血圧に関する記事は、それぞれ役割が少しずつ違います。

まずは基本を知り、必要に応じて詳しい記事へ進むことで、自分に必要な情報を整理しやすくなります。

まとめ|血圧の数字は「体からのサイン」として見よう

血圧とは、血液が血管の壁を押す力のことです。

健康診断や家庭用血圧計では、「上の血圧」と「下の血圧」の2つの数字で表示されます。

上の血圧は、心臓が縮んで血液を全身へ送り出すときの圧力です。

下の血圧は、心臓が広がって次の拍動に備えているときの圧力です。

どちらか一方だけを見ればよいわけではなく、上と下の数字をセットで確認することが大切です。

一般的に、高血圧の目安は、診察室血圧で140/90mmHg以上、家庭血圧で135/85mmHg以上とされています。

ただし、血圧は1回の測定だけで判断しにくい数字です。

緊張、睡眠不足、寒さ、ストレス、運動直後、カフェインなどによって、一時的に高く出ることもあります。

そのため、血圧は1回の結果だけで一喜一憂するのではなく、家庭でも記録しながら、数日から数週間の傾向を見ることが大切です。

この記事のポイントを整理すると、次の通りです。

  • 血圧は、血液が血管の壁を押す力のこと
  • 上の血圧は収縮期血圧、下の血圧は拡張期血圧
  • 上と下、どちらの数字も大切
  • 診察室血圧と家庭血圧では高血圧の目安が少し違う
  • 血圧は1回だけでなく、継続して傾向を見ることが大切
  • 高めの状態が続く場合や症状がある場合は医療機関に相談する

血圧の数字を見ると、不安になることもあると思います。

しかし、血圧を測る目的は、不安になることではありません。

自分の体の状態を知り、必要な行動を選ぶためです。

血圧が高めと言われた方は、まず家庭血圧を記録し、食事・運動・睡眠・ストレスなど、見直せるところから少しずつ整えていきましょう。

すでに血圧の薬を飲んでいる方や、治療中の病気がある方は、自己判断で薬を中止したり、健康食品やサプリを追加したりせず、医師や薬剤師に相談してください。

血圧の数字は、今の体からのサインです。

怖がりすぎず、でも見なかったことにもせず、日々の健康管理に役立てていきましょう。

参考文献・参考情報

※本記事は、上記の公的機関・学会情報を参考に、薬剤師の視点から一般の方向けにわかりやすく整理したものです。

※本記事は、病気の診断・治療を目的としたものではありません。血圧が高い状態が続く方、気になる症状がある方、すでに治療中の方は、自己判断せず医師・薬剤師に相談してください。

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アラサー薬剤師

アラサー薬剤師 研修認定薬剤師

みなさんこんにちは! このサイトを運営しているアラサー薬剤師と申します。 現在はとある調剤薬局で管理薬剤師をしております。 このサイトでは将来生活習慣病で困ることの無いように、今からできる対策などについて情報発信していきます。 薬剤師歴8年 研修認定薬剤師4年目 学校薬剤師3年目 休日夜間急病センター4年目

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